東小金井駅前メンタルクリニック

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認知症

Dementia

認知症とは

認知症

認知症とは、新しいことを覚えられない、計画や順序立てを要す一連の行動ができない、時間・場所がわからない等の症状を認め、後天的な慢性または進行性の脳の器質的障害(神経細胞が壊れ、脳が萎縮する等)により知的機能が持続的に低下し日常生活・社会生活に支障がでる疾患です。

記憶、思考、理解、判断、計算、言語等の障害を認め、洗面、着衣、摂食、容姿、排泄、身じたく等の日常生活にも問題が起こります。通常、情動制御と社会的行動や意欲の低下を伴い、それらが先行することもあります。認知症に伴う幻覚妄想などの精神症状と徘徊、暴言、暴力等の問題行動を認知症の行動・心理症状(BPSD)と呼びます。

認知症の中核症状
  • 新しいことを覚えられない、置き忘れやしまい忘れが目立つ(記銘力障害)
  • 会話がうまくかみ合わない、人や物の名前がでてこない、言語の障害(失語)
  • 料理・着替え・入浴など今までできていた一連の行動ができない(実行機能障害)
  • 今いる場所・時間がわからない(場所・時間の見当識障害)
認知症の周辺症状
  • 以前はあった興味や関心がなくなる(意欲の減退)
  • お金や物(通帳、印鑑など)を盗まれたと言う(もの盗られ妄想)
  • 実際にはいない人や物が見えると言う(幻視)
  • 道に迷って家に戻ってこられない(徘徊)
  • 怒りっぽくなる(易怒性)、暴言や暴力がみられる

認知症の治療

認知症の進行を予防する薬はありますが、完全に元に治す薬がまだないため、治療には早期発見、早期治療が大切です。アルツハイマー型認知症の治療薬としてコリンエステラーゼ阻害薬とメマンチンを用います。レビー小体型認知症の治療にはドネペジルが推奨されています。認知症の非薬物療法として回想法、認知症リハビリテーション(音読や書き取り、計算ドリル等)、美術療法、音楽療法、園芸療法、動物療法などがあります。

認知症の行動・心理症状(BPSD)の治療

認知症高齢者では副作用が出やすいので、多剤併用を避ける必要があり、BPSDに対しては介護指導や療養環境調整などの非薬物的対応を優先します。幻覚妄想、焦燥、攻撃性、易怒性のある認知症患者に、抗認知症薬で効果がない場合は、抑肝散、少量の気分安定化作用のある抗てんかん薬、少量の抗精神病薬などを副作用に注意しながら用います。

参考文献
ICD-10 精神および行動の障害 臨床記述と診断ガイドライン
認知症疾患診療ガイドライン2017

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